『マヨネーズという名の“油爆弾”──知られざるプーファの罠』
冷蔵庫を開けてみてください。そこには必ずと言っていいほど、あの白くて滑らかな調味料が鎮座していることでしょう。サラダにかけて、唐揚げにつけて、サンドイッチに塗って…私たちの食卓に欠かせないマヨネーズ。しかし、この「便利で美味しい」調味料の正体を知ったとき、あなたは愕然とするかもしれません。
近年、糖質制限ブームに乗じて「マヨネーズをたっぷりかけた唐揚げを食べましょう」と推奨する医師まで現れています。まるで、燃えやすい油に火をつけるような危険な行為を、健康法として勧めているのです。
しかも、その“油”とは──ただの油ではありません。細胞を静かに蝕む、酸化しやすい“プーファ”(多価不飽和脂肪酸)なのです。
■ マヨネーズの正体:ほぼプーファの塊
市販のマヨネーズ100gのうち、なんと28〜48gがプーファで構成されています。使用される油の多くは、大豆油・コーン油・ひまわり油など。これらは酸化しやすく、極めて不安定な脂質です。
📌 たとえば、大豆油をベースにしたマヨネーズの脂肪酸組成は以下の通りです:
・総プーファ含有量:58.7%
リノール酸(オメガ6)53.1%
α-リノレン酸(オメガ3)5.56%
これらのマヨネーズに含まれるプーファは、酸化防止の工夫がなされていたとしても、私たちが摂取して体内に入ったときに容易に酸化されます。
参考文献
・Comparing effects of soybean oil- and palm olein-based mayonnaise consumption on the plasma lipid and lipoprotein profiles in human subjects: a double-blind randomized controlled trial with cross-over design. Lipids Health Dis. 2016 Aug 17;15:131.
・Comparing effects of soybean oil- and palm olein-based mayonnaise consumption on the plasma lipid and lipoprotein profiles in human subjects: a double-blind randomized controlled trial with cross-over design. Lipids Health Dis 15, 131 (2016).
「健康志向」という名の罠
さらに恐ろしいことに、近年では「オメガ3強化」「チアシード配合」「亜麻仁油入り」といった、いかにも健康に良さそうなマヨネーズが登場しています。これらは、より酸化しやすいオメガ3脂肪酸を添加した、言わば「super時限爆弾」なのです。
ビーガン・マヨネーズという商品まで登場し、植物性だから安全だという錯覚を消費者に与えています。しかし実際は、より多くのプーファを摂取させるための巧妙な戦略にすぎません。
日本では「飲むマヨネーズ」まで登場しています。
参考文献
・Physicochemical and structural properties of vegan mayonnaise prepared with peanut sprout oil and aquafaba. Food Chem X. 2025 Apr 15:27:102463.
・Formulation of mayonnaises containing PUFAs by the addition of microencapsulated chia seeds, pumpkin seeds and baru oils. Food Chemistry, Volume 274, 15 February 2019, Pages 220-227
つまり、マヨネーズの半分以上が酸化しやすいプーファ(多価不飽和脂肪酸)で構成されているという、生化学的に極めて不安定な食品なのです。
これほど高濃度のプーファは、体内に入った途端、酸素と反応して過酸化脂質へと変化し、細胞膜やミトコンドリアを傷つける危険因子になります。マヨネーズは、見た目は白く滑らかでも、内側では“サビ”を生む爆弾のような存在なのです。
マヨネーズはリーキーガットの原因となる乳化剤の宝庫
マヨネーズには、大豆由来レシチン、脂肪酸のモノグリセリド・ジグリセリド、ポリソルベート、キサンタンガム(、グアーガムやカルボキシメチルセルロースといった乳化剤が含まれています。
これらは、リーキーガット、大腸炎、糖尿病、心臓血管疾患の発症や発癌性を持つ危険な合成化学物質です。
参考文献
・Mayonnaise main ingredients influence on its structure as an emulsion. J Food Sci Technol. 2021 May 28;59(6):2108–2116.
・Formulation of mayonnaise with the addition of a bioemulsifier isolated from Candida utilis. Toxicol Rep. 2015 Aug 24;2:1164–1170.
・Mayonnaise main ingredients influence on its structure as an emulsion. J Food Sci Technol. 2021 May 28;59(6):2108–2116.
・The Emulsifier Carboxymethylcellulose Induces More Aggressive Colitis in Humanized Mice with Inflammatory Bowel Disease Microbiota Than Polysorbate-80. Nutrients. 2021 Oct 12;13(10):3565.
・Food Emulsifiers and Metabolic Syndrome: The Role of the Gut Microbiota. Foods. 2022 Jul 25;11(15):2205.
・Common dietary emulsifiers promote metabolic disorders and intestinal microbiota dysbiosis in mice. Commun Biol 7, 749 (2024).
マヨネーズ製造過程で混入する発ガン物質
さらに、マヨネーズ製造過程で生成される発がん性物質(3-MCPD(3-モノクロロプロパンジオール))(1,3-DCP(1,3-ジクロロプロパン))の蓄積が明らかになりました。マヨネーズの保存料として使用されている安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの蓄積毒性も指摘されています。
参考文献
・Analysis of 3-MCPD and 1,3-DCP occurrence in mayonnaise: A probabilistic risk assessment of dietary exposure for Iranians. Toxicol Rep. 2024 Aug 31;13:101725.
・Assessment of sodium benzoate and potassium sorbate preservatives in some products in Kashan, Iran with estimation of human health risk. Food Chem Toxicol. 2018 Oct:120:634-638.
油にはプラスチックが溶け出す
しかも、市販のマヨネーズはプラスチックの容器に詰め込まれています。油が主成分のマヨネーズには、プラスチックからフタレートなどのエストロゲン様物質が容易に滲(し)み出します。「プーファ+エストロゲン」の最強のコンビネーションとなります。
マヨネーズは健康破壊のトロイの木馬
マヨネーズは、古代の人類が決して出会わなかった、「工業化された酸化しやすい油(プーファ)と乳化剤や発がん性のある化学物質のハイブリッド食品」です。それは、「おいしさ」と「便利さ」に化けた、“健康破壊のトロイの木馬”。
この危険なパラダイムに気づき、脱出することは、現代人にとって真の健康革命の第一歩なのです。私たちの体は、与える“油”で決まります。ミトコンドリア内膜、脳、ホルモン、低血糖時の緊急のエネルギー代謝…すべては脂質の質に依存しています。
“隠れプーファ”の代表であるマヨネーズをやめることは、単なる食習慣の改善ではなく、細胞レベルの解放です。
今こそ、加工油から自由になる時です。あなたの健康は、あなたの選択から始まります。