最近、日本のクルマメーカーたたきが激しくなっています。
どうしても技術力の高い日本は、省エネだけでなく、そもそもガソリンや電気などのエネルギーの必要のないものを製造してしまうからです。
さて、数年前から話題になっていた「どこでも発電」できるペロブスカイト太陽電池について、政府の支援策が出るようです。
車などにこの太陽光電池を搭載できれば、ガソリンなどの燃料なしで走行可能です。
以下に日本のペロブスカイト太陽電池についての現状を掲載いたします。
（転載開始）
政府が次世代の太陽光発電の切り札と位置づけるペロブスカイト太陽電池について、今秋にもまとめる普及促進戦略の骨子案が判明した。ペロブスカイトの導入費用を補助する支援策を盛り込むのが柱だ。政府の後押しで需要を作り出すことでメーカーの量産化を促し、価格低下を図る。
ペロブスカイトは日本発の技術で、軽量で薄く、曲げられるのが特徴だ。ビルの壁や車の屋根のほか、太陽光パネルの重さに耐えられない木造の屋根や倉庫などにも設置でき、開発の余地が大きい。ただ国内で量産体制が整っておらず、太陽光パネルより高価格となる懸念が強い。
骨子案では「官民で連携して量産技術の確立、生産体制整備、需要創出を三位一体で進める」としたうえで、「事業者の生産体制構築を促す観点から、早期に国内市場の立ち上げを進める」と明記。補助制度で太陽光パネルとの価格差を埋め、国内市場を育成する。
ペロブスカイトで発電した電気について、再生可能エネルギー買い取り制度の適用を検討することも盛り込んだ。政府はペロブスカイトを含む太陽光パネルのリサイクル費用補助も導入する方針で、これらの支援策で普及拡大を目指す。
経済産業省はペロブスカイトの中長期的な導入目標を盛り込んだ戦略を策定するため、５月に官民協議会を作った。２０２５年度予算案の概算要求では、ペロブスカイトなどの製造装置への投資を支援する事業を盛り込んでいる。
◆ペロブスカイト太陽電池＝２００９年に日本で最初に開発された電池で、「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造を持つ化合物を発電層に使う。主な原材料のヨウ素は日本が世界生産量の約３割を占め、政府は経済安全保障の面からも重要視している（『軽量で曲げられる次世代太陽電池、量産化へ導入補助案…主原料のヨウ素は日本が資源大国』讀賣新聞オンライン、9/12(木) ）。
（転載終了）
ペロブスカイト（Perovskite）とは、特定の結晶構造を持つ物質の総称であり、その一般的な化学式は ABX₃ です。
ここで、AとBは異なるカチオン（陽イオン）、Xはアニオン（陰イオン）を表します。ペロブスカイトという名前は、1839年にロシアの鉱物学者レフ・ペロフスキーにちなんで命名されました。
ペロブスカイト（Perovskite）がなぜ太陽光発電の救世主となっているのでしょうか？
それは、「質の高い水（エネルギー水、構造水）」と同じく誘電率（蓄電率）が非常に高いという特徴を持っているからです。特に酸化物ペロブスカイト（例えばBaTiO₃）やハイブリッド有機無機ペロブスカイト材料における高い誘電（蓄電）特性が報告されています（On the Ferroelectric to Paraelectric Structural Transition of BaTiO3 Micro-/Nanoparticles and Their Epoxy Nanocomposites. Molecules. 2020 Jun; 25(11): 2686. ）（Perovskite solar cells: film formation and properties. J. Mater. Chem. A, 2015,3, 9032-9050）（Dielectric screening in perovskite photovoltaics. Nat Commun. 2021 Apr 30;12(1):2479.）。
特にペロブスカイト系太陽電池は、次世代の高効率な太陽電池素材として注目されています。従来のシリコン系太陽電池に比べて製造コストが低く、光電変換効率が高いことが特徴です。
このペロブスカイト系太陽電池もヨウ素化合物などの毒性物質を使用するので、その廃棄に関しては懸念材料が残っています。
しかし、窮乏の一途を辿らされている世界の一般国民にとって、本物のフリーエネルギー普及までの中継ぎ役にはなると思います。
毎回のように”彼ら”からの横槍が入らないように事が進められることを祈るばかりです(^_−)−☆。
