これまで砂糖悪玉説の根拠となる確固たるエビデンスは皆無であり、かつエビデンスが都合よく捻じ曲げられていることをお伝えしてきました。
一般の人や医師レベルでは、研究論文を読んでも、それがエビデンスに足るものかどうか判断できません。
近視眼的に頭が凝り固まっている大多数の研究者でも、その真偽は分からないと思います。
なぜなら、今のサイエンスには、「自然の摂理」や「叡智」というものが排除されているからです。
現代の高等教育では、虚偽を見抜く能力、すなわち叡智を磨くことが排除されているからです。
さて、その近視眼的かつ要素還元主義(本質から遠ざかる手法)が本体の現代医学でも、エビデンスレベルというものを提唱しています。
エビデンスレベルを簡単に言うと、信頼できる最上級のものから、下級までランクづけされているものです。
臨床試験において、その最上級のエビデンスは、二重盲検ランダム化比較試験(RCT)です。
この最上級の二重盲検ランダム化比較試験(RCT)という研究方法以外は、信頼に足るエビデンスではありません。
たった、これだけのことです。
それ以外の手法の臨床研究は、中級であろうが、下級であろうが、バイアス(偏見、先入観)の影響を受けているため信頼することができません。
それでは、砂糖の摂取が肥満、糖尿病、心臓血管疾患などのメタボリック・シンドロームや癌などと関連している(「相関関係であって、因果関係」ではないことに留意!)という多数の研究論文のエビデンスのレベルはどうなっているのでしょうか?
最新の研究で、なんと「砂糖悪玉説」を唱える臨床研究で、一つも最上級レベルのものがないことが明確にされています(Dietary sugar consumption and health: umbrella review. BMJ. 2023; 381: e071609)。
「砂糖悪玉説」を唱える臨床研究ほとんどは、まったく信頼できない下級レベルものなのです。
ちなみに、ワクチンの効果や安全性についても、最上級の臨床研究がほとんどなされていない事実を拙著『ウイルスは存在しない』および『ワクチンの真実』で詳述しました。
そのことを明らかにしたのにも関わらず、この研究論文では、「砂糖の過剰摂取はメリットよりも弊害がまさる」という結果とは関係のない“信念”を結論としています。
サイエンスは、本来ヒトの“信念”とは正反対に位置する[自然の摂理]を発見するもののはずです。
残念ながら、現代のサイエンスは「信念の体系(belief system)」となっています。
今回の論文の非論理的な結論も、論文を書いた人間の先入観(信念)の賜物といえるでしょう。
今後、砂糖悪玉説を唱える臨床研究論文を見たときには、それが二重盲検ランダム化比較試験かどうかを確認するだけで十分です。
誤った現代教育システムの上に成り立つ現代サイエンスには、自然の摂理を理解したいという本来の知的欲求を満たせる余地はありません(^_−)−☆。