痩せるために、ファスティングの中でも水だけを飲む「水断食」が流行しているようです。
あらゆる糖質制限やファスティングは危険であることを繰り返しお伝えしてきましたが、自分を守るためだけに論陣を張っている心身の不健康な医師たち(エビデンス重視と言いながら😃)の迷言に惑わされているようです。
最新の水断食のレビュー論文が発表されていますので、早速その論文を見ていきましょう(Efficacy and safety of prolonged water fasting: a narrative review of human trials. tr Rev. 2023 Jun 27;nuad081. doi: 10.1093/nutrit/nuad081.)。
まず水断食を5-20日継続した場合、低血糖ストレスの指標である血液中のケトン体の上昇が認められました。
もちろん、ケトン体の上昇は、私たちの体の危険シグナルです。
そして、2-10%の体重減少が認められました。
ところが、この体重減少。
目的として脂肪減少ではなく、2/3は私たちの体の筋肉が溶かされたことによるものでした。
これは、ファスティングによるストレスによって放出されるストレスホルモン「コルチゾール」の筋肉分解作用によるものです。
筋肉にあるタンパク質を分解して、「糖」に変換するためです。
糖尿病(I型およびII型)の人は、この水断食によって血糖値、HbA1C、インシュリン抵抗性などは変化なかったとしています。
しかし、ファスティングの期間を延ばすほど、わたしたちの体内の筋肉や脂肪(現代人は悪臭の元になるプーファ主体)が分解されていきます。
したがって、脂肪組織から流出したプーファによって、血糖値やインシュリン抵抗性は悪化していくはずです。
今回の水断食の副作用として、頭痛、不眠、乳酸血症、空腹感などが出ていますが、これは糖質制限と同じです。
最後にこの論文の著者らでさえ、
「私なら水断食を人に勧めたりはしない。水断食がこの1年ほどの間で突如として人気のダイエット法になったことは知っている。しかし、たとえ水断食で落とした体重を維持できたとしても、健康上のメリットは全て失われてしまう。」
「水断食のような短期的で“持続不可能”な介入が、慢性疾患である肥満に特定の影響を与えるとは思えない。」
と述べています。
生命のたった一つの基本原理を真摯に学べば、糖質制限やファスティングがいかに生命のフローをストップするものかは小学生でもクリアーに理解することができます(^_−)−☆。