Book

『ファスティングで落ちた体重はすぐに戻る〜リアルサイエンスシリーズ』

 

糖尿病や肥満体型の人は、食事量を減らすか、ファスティング(断食)にトライして、減量しようとします。

 

生命体は、もちろん栄養を与えないと、自分の体を分解してエサにするだけです。

したがって、痩せていくのは当然です。

 

しかし、その痩せは“病的”なものです。

健康的な痩せではありません。

 

病的な痩せとは、その痩せによって心身の健康状態がさらに悪化することを言います。

 

その一方で、健康的な痩せというのは、心身の健康状態がさらに向上(つまり糖のエネルギー代謝が高まる)することを意味します。

それではファスティングで、本当の痩せた体型を維持できるのでしょうか?

 

最新の過去の研究をまとめた論文では、その答えは「ノー」になっています(Efficacy and safety of prolonged water fasting: a narrative review of human trials, Nutrition Reviews, 2023;, nuad081, https://doi.org/10.1093/nutrit/nuad081)。

 

ファスティングを5~20日間継続すれば、ケトン体が血液中に上昇する(危険信号です!)とともに2-10%のマイルドな体重減少が認められます。

 

ところが、その3ヶ月以内には、体重は元に戻ります。

 

血糖値などの改善については、同様にファスティング後にすぐに元に戻ります。

 

この体重のリバウンドは、私たちの体にとっては防御反応の意味合いを持ちます(体内(肝臓のグリコーゲン)の水分が抜けた分が戻っただけ)。

 

長期間のファスティングや厳格な糖質制限では、脂肪だけでなく、筋肉まで分解される「病的な痩せ」になるため、体重が戻ることはむしろ良いサインです。

 

もし、体重が元に戻らないのであれば、それはファスティングで筋肉まで分解されているという危険なサインです。

 

健康的に痩せたいのであれば、決して食事制限などをしてはいけません。

 

むしろ基礎代謝(糖のエネルギー代謝)を高めることが健康的に痩せる鍵となります(^_−)−☆。

 

 

関連記事

  1. 『子供へのオミクロン対応ワクチン推進〜リアルサイエンスシリーズ』

  2. 『新型コロナ感染もやはり“宿主説”〜リアルサイエンスシリーズ』

  3. 『ジレンマに陥る世界保健機構(WHO)』

  4. 『感染症に第二波や第三波はない!』

  5. 『顔の歪み(左右非対称)はなぜ起こる?』

  6. 『現代医学でも窮地に立った糖質制限〜リアルサイエンスシリーズ』

  7. 『やはりマスクは危険である』

  8. 糖質制限の真実