すでに過去の遺物となったテレビ番組では、時折、大食いあるいは早食い番組があります。
とても醜いものを感じます。
しかし、このような番組は実は私たちの近未来を予測しています。
大衆の食事は家族団欒で楽しむものではなく、ただ「胃の中に塊を詰め込むだけ」という♨️権力者の計画です。
近未来では、一般大衆の食事は、病院にあるプーファリッチのドロっとした半固形物をチューブで胃の中に入れるだけになるのではないでしょうか?
さて、その大食い、早食いは命に関わる重大な問題を引き起こすことが報告されています(The Perils of Competitive Speed Eating! Gastroenterology
. 2018 Jun;154(8):2030-2032)。
なぜ早食いや大食いができるのかというと、胃が通常の何倍にも拡大するからです。
胃の中には、よく噛みもしない塊が入っているため、小腸まで送りだすことができません。
この胃の塊が膵臓や腎臓を圧迫して、膵炎および急性腎不全を引き起こすのです。
最新の研究では、早食いは血糖値を高め、糖尿病や肥満などのメタボのリスクを高めることが改めて確認されています(Fast Eating Speed Could Be Associated with HbA1c and Salt Intake Even after Adjusting for Oral Health Status: A Cross-Sectional Study . Healthcare (Basel). 2023 Mar; 11(5): 646)。
早食いが炎症を引き起こす(A higher rate of eating is associated with higher circulating interluekin-1beta concentrations in Japanese men not being treated for metabolic diseases. Nutrition. 2012;28:978–983)ことから、胃の過剰な拡張がストレス反応を引き起こすことが分かります。
このストレスによってリポリシス(脂肪分解)でプーファが血液中に溢れるために、糖尿病や肥満(分解された皮下脂肪がお腹まわりの脂肪に蓄積)が起こるのです。
この早食いや大食いは、昔は高齢者だけに認められたものでした。
高齢者では、歯が抜けてないことと、咀嚼の力が落ちているために、結果的に早食い、大食いになっているのです。
ところが、現代社会では若年者であっても、歯応えのないファストフードやコンビニ弁当ばかり食べているので、同じく咀嚼の力が低下し、早食い・大食い傾向にあります。
実際にメタボリック・シンドロームになる人は、噛む回数が少ないことは複数の研究で明らかになっています(Impact of Masticatory Behaviors Measured With Wearable Device on Metabolic Syndrome: Cross-sectional Study. JMIR Mhealth Uhealth. 2022 Mar 24;10(3):e30789)。
ゆっくり噛んで食べるだけで、食感が脳に伝わり、食事を楽しみことができます(Differences in habitual eating speed lead to small differences in dynamic sensory perception of composite foods. J Food Sci. 2023 Mar;88(S1):172-184)。
噛むことが脳の機能を高めることは、5月28日の「エーテル医学」講義で詳しくお伝えいたします。
またそのことによって、大食になることはありません。
私も食べるスピードが速くなる傾向に気づいています。特に1人で食べるときには、噛む回数も少なくなり、食べるスピードも早くなるので、要注意と自分に言い聞かせています😃。
食事をゆっくりするだけで、生活のパターンを見直すことが可能になります。
食事は、ただ胃を膨らませるためのものではありません。
私たちが豊かな人生を全うするために、あるいは自分の潜在能力を発揮するために食事は非常に重要な意味を持っているのです(^_−)−☆。