昔は酸っぱいミカンやレモンタルトなどが好きだったのが、最近はすっかり遠ざかっています。甘くないと食べられなくなってきたのです。
ミカン、レモンなどの柑橘系や梅干しの酸っぱさは、クエン酸に由来しています。
私が小学生だったころは、このクエン酸飲料やガムが大流行しました。
しかし、糖のエネルギー代謝の重要性が理解できたのちは、たとえ柑橘系由来のクエ酸であっても、過剰摂取しないことをお伝えしています。
クエン酸の過剰は、糖のエネルギー代謝を止めるからです(ランドル効果という。「リアルサイエンス基礎医学」参照)。
現代では、このクエン酸を安価に大量生産して、加工食品、加工飲料、酵素あるいはビタミンサプリメントや味噌などに“食品”として添加しています(Aspergillus as a versatile cell factory for organic acid production. Fungal Biology Reviews 31 (2017): 33-49)。
この大量生産されたクエン酸(Manufactured citric acid (MCA))は、レモンから抽出したものではなく、なんと毒性の強いカビから作られているのです。
そのカビはアスペルギウス(Aspergillus niger)という黒カビ(black mold)です。
現代医学でも、このカビが皮膚などの真菌症だけでなく、致死的な肺炎(invasive pulmonary aspergillosis)などを引き起こすことは認識しています(Aspergillus niger: an unusual cause of invasive pulmonary aspergillosis. J. Med. Microbiol. 2010;59:834–838)。
このカビからクエン酸を大量生産は、ファイザーが1919年から始めたもので、現在でも中国が同じ生産法で世界中に流通させています。
もちろん、このクエン酸製品には、カビの芽胞(spore)、破片や毒素がコンタミしています(どの国の当局も規制していない!)。
このような危険なクエン酸が添加してある食品を食べても大丈夫なのでしょうか?
このカビから生産されたクエン酸が添加された食品を摂取すると、12時間以内に、呼吸困難、関節痛、筋肉痛、腹部痛、活力低下などの強いアレルギー症状が出ることが報告されています(Potential role of the common food additive manufactured citric acid in eliciting significant inflammatory reactions contributing to serious disease states: A series of four case reports. Toxicol Rep. 2018; 5: 808–812)。
ちなみに、このカビを培養する際に、GMコーンシロップを使用しています(Utilization of different agro-industrial wastes for sustainable bioproduction of citric acid by Aspergillus niger. Biochem. Eng. J. 2011;54:83–92)。
したがって、クエン酸にはグリホサートなどのコンタミも危惧されます。
このクエン酸は、食品、サプリメントや医薬品だけでなく、化粧品、洗剤などの日常生活用品にも忍び込んでいます。
私もクエン酸で洗濯槽を小まめに洗浄していましたが、この事実を知って止めました。
スーパーの加工食品の原材料表示にクエン酸とあった場合は、遠慮しておきましょう(^_−)−☆。