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『現代社会システムの必然:環境汚染〜俯瞰シリーズ』

 

今月の3日に米国オハイオ州で塩化ビニル(Vinyl chloride)、アクリルエステル(acrylate)などの発ガン物質を掲載していた貨物列車が脱線し、炎上する事故がありました。

 

 

塩化ビニールを放出するために制御した爆破(controlled explosion)も行われ、地域の大気および河川に深刻な汚染を引き起こしています。

 

 

 

爆破の映像を見ると、まるで原発事故や原爆のようにキノコ雲が出ています。

 

 

 

環境中に放出された化学物質の一覧が公表されています(https://response.epa.gov/sites/15933/files/TRAIN%2032N%20-%20EAST%20PALESTINE%20-%20derail%20list%20Norfolk%20Southern%20document.pdf)。

 

 

したがって、今やオハイオの爆発周辺では、広く様々な毒性物質のスープ(toxic soup)が汚染していることになります。

 

 

 

米国環境保護局(U.S. Environmental Protection Agency (EPA))は、「周辺の大気や飲料水に塩化ビニル等の基準値以上の汚染は認められていない」と呪文を唱えています(『Ohio crews conduct a ‘controlled release’ of toxic chemicals from derailed train cars』 NPR, February 6, 2023)。

 

福島の「原発の爆発は、ただちに影響はない」とのたまわった傲慢極まりない人間を想起させます。

 

 

すでに爆発周辺の河川では3,500匹以上の魚の死体があがっています(『Drink bottled water, officials tell Ohio town hit by toxic train crash』 The Washington Post, February 14, 2023)。

 

 

 

また、ニワトリなどの家畜の死亡も出ています(『Ohio residents see dead fish, chickens following toxic chemical spill from train derailment』PM, Feb 13, 2023)。

 

 

今回は、特に塩化ビニルの危険性が問題になっています。

 

 

過去にも環境中に塩化ビニルが漏れ出し、地域住民に吐き気、頭痛、めまい、気管支炎などを引き起こしています(Medical Response to a Vinyl Chloride Release From a Train Derailment: New Jersey, 2012. Disaster Med Public Health Prep. 2017 Oct; 11(5): 538–544.)([Chemical accident in Schönbeck–an assessment of the risk to health and environment]Gesundheitswesen. 2000 Jan;62(1):34-8)。

 

 

 

塩化ビニルは、プラスチックの一種です。塩素ガスが安価なため、衣類、壁紙、バッグ、椅子やソファの張地、インテリア(クッション材、断熱材、防音材、保護材として)、縄跳び用などのロープ、電線被覆(絶縁材)、防虫網(網戸など)、包装材料、水道パイプ、建築材料、農業用資材(農ビ)、消しゴムなどに広く使用されています。

 

 

この塩化ビニルを燃やすとダイオキシンなどのエストロゲン物質が放出されます。

 

 

塩化ビニル自体は、脳、肝臓、肺などの全身の組織において、ヒトや動物において癌を作ることが知られています(Toxicity of vinyl chloride and poly(vinyl chloride): a critical review.Environ Health Perspect. 1983 Oct; 52: 61–66)。

 

 

塩化ビニルは、体内に入って肝臓で代謝されると、プーファの過酸化脂質と同じアルデヒド(2-chloroacetaldehyde)という毒性物質に変換されます(Vinyl chloride and the liver. J Hepatol. 2009 Dec;51(6):1074-81)。

 

このアルデヒドは、DNAやタンパク質と結合して、生命場を破壊していくのです。

 

また今回、塩化ビニルを意図的に爆破して燃やしましたが、この焼却による副産物にもアルデヒドと同様の毒性物質が発生します(塩酸、次亜塩素酸、ホスゲン(phosgene)など)。

 

 

 

したがって、意図的に塩化ビニルを燃やすことで、より環境汚染と生命体への被害が拡大した可能性が指摘されています(『Did Control Burn of Toxic Chemicals Make Ohio Train Derailment Worse?』Newsweek , 2/14/23)。

 

意図的にやったとは思いたくないですが、コビット詐欺以降は何が起こっても♨️彼らの思惑と一致しています。

 

 

この事故は起こるべくして起こっています。貨物列車の現場の運営に関わるコストが削られて、会社の役員への報酬に浪費されているため、すでに安全性に問題が生じていたからです(『Freight railroad slowdowns under microscope amid supply crunch』THE HILL, 05/25/22)。

 

 

 

そして、事故が起こった後も、当局は利権を守ることしか頭にありません。EPAは、塩化ビニルの毒性被害を隠蔽していることがすでに指摘されているのです(Vinyl chloride: a case study of data suppression and misrepresentation. Environ Health Perspect. 2005 Jul;113(7):809-12)。

 

もちろん、塩化ビニルやフッ素ビニルのポリマーは♨️デュポン(EPAの天下り先)の特許商品だからです(^_−)−☆。

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