オメガ3を含むプーファをフリーにすることによって、糖のエネルギー代謝が20~30%高まります(Protein utilization, growth and survival in essential-fatty-acid-deficient rats.Br J Nutr. 1996 Feb;75(2):237-48)( Effect of dietary linoleic acid and essential fatty acid deficiency on resting metabolism, nonshivering thermogenesis and brown adipose tissue in the rat.J Nutr. 1988 May;118(5):627-32)( The effect of essential fatty acid deficiency on basal respiration and function of liver mitochondria in rats. J Nutr. 1984 Feb;114(2):255-62)。
しかし、これらの過去の動物実験では、プーファフリーで成長が遅れることが度々指摘されています。
これは、昨日お伝えした基礎代謝(糖のエネルギー代謝)アップに伴う栄養不足から生じていることを理解できていません。
糖のエネルギー代謝が高まれば、それだけ糖、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をそれまで以上に必要とします。
この代謝アップに伴う栄養素不足によって、好ましくない結果が出るのです。
車のエンジンが全開かつ、そのエンジンが軽自動車から3,000CCへなった場合、それだけガソリンおよび潤滑油となるオイルが必要となります。
ちょうどプーファフリー(必須脂肪酸フリー)にすると、エンジンが3,000CCになるのと同じです。
したがって、それまで以上にガソリンである糖質と良質な潤滑油(タンパク質、飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど)が必要となります。
ガソリンおよびオイルが不足すれば、それはエンジンが空回りして故障します。
これがラットに出た皮膚炎や成長障害です。
過去の実験でも、プーファフリーの食事に、しっかりと糖質、タンパク質、飽和脂肪酸、ビタミン類、ミネラルを補充すれば、成長は著しく高くなるでしょう。
これと全く同じ現象が「カフェイン(あるいはサルチル酸)悪玉説」となって流布されています。
カフェイン(あるいはサルチル酸)は糖のエネルギー代謝を高めるため、それだけ糖質や他の栄養素が必要となります。
カフェイン(あるいはサルチル酸)摂取に伴い必要となるこれらの栄養素が不足すると、低血糖を来します。
低血糖が急性のストレス反応を引き起こし、アドレナリン、コルチゾールといったストレスホルモンを動員します。
これがカフェイン摂取に伴う動悸、めまいや吐き気(副交感神経刺激症状)の原因です。
コーヒーを飲むときには、必ずショ糖やハチミツをたっぷり入れるか、甘いものと一緒に摂取しなければなりません。
元々のエナジードリンクややオリジナルのコーラにしっかりと砂糖が入っているのも、この原理を理解しているからです(最近のエナジードリンクはGMのシロップになっている)。
サイエンスでは、このように「実験結果の解釈」で大きな間違いをしているものが大半を占めています(^_−)−☆。