Book

『新型コロナ対策:ナノ粒子のエアロゾルシャワーは如何?』

最近は、屋内のいたるところで異様な消毒の異臭が漂っています。

今までも病院の消毒臭には吐き気がしていましが、これは消毒薬という毒物のエアロゾルが屋内を漂っているものを吸い込んだり、消化管から吸収するからです。

これからはスーパー、デパート、トレーニング・ヨガ施設などヒトの集まるところでは、これが「ニュー・ノーマル」になるのでしょう。

さて、米国のジョージアとテネシー州で、なんと新型コロナウイルス対策として、米国環境保護局(EPA)がナノ粒子のシャワー設備の緊急使用を許可したといいます(『EPA Approves Emergency Exemption for Antiviral Air Treatment』EPA, 01/15/2021)。

 

 

何のナノ粒子かというと、トリエチレングリコール(triethylene glycol (TEG))という化学合成物です。

 

新型コロナ遺伝子ワクチンのキャリア(運搬体)に結合させているポリエチレングリコール(PEG)にも含まれています。

 

ポリエチレングリコールは過去記事や次作でも詳述しているように、新型コロナ遺伝子ワクチンのアナフィラキシー・ショックの原因物質です。

 

トリエチレングリコールの毒性を調べると、米国環境保護局(EPA)がまとめているものがありました(『Provisional Peer-Reviewed Toxicity Values for Triethylene Glycol 』EPA/690/R-14/016F Final 9-10-2014)。

 

 

まず、ヒトでの吸入実験では、エビデンスに足るような研究はなされていません。

 

ラットでのトリエチレングリコールのエアロゾルの急性暴露実験では、もっとも吸入量の多いものでは、体重減少、全身衰弱、呼吸困難、目の腫れ、目からの滲出液、目や鼻周囲の痂皮形成(皮膚の損傷部位を覆うかさぶた)、眼瞼けいれんなどが認められました。

 

トリエチレングリコールのエアロゾル吸入量が低いものでも、目と鼻の周囲の痂皮形成や体重減少が認められています。

 

興味深いのは、貧血、低血糖や肝機能障害が認められている点です。これは、ナノ粒子全般に認められる症状です。

 

トリエチレングリコールの発癌性、免疫原性、神経毒性などは動物実験などでもまだエビデンスに足る研究がなされていません。

 

トリエチレングリコールは、歯の詰め物のレジンに使用されています。

 

このトリエチレングリコールが溶け出すと、口腔内のバクテリア(ミュータンス菌)の病原性を高めるという研究も報告されています(PLoS One. 2016 Nov 7;11(11):e0165760)。

他の文献もあたりましたが、まだこの物質の暴露による短長期的な影響は十分研究されているとは言えません。

一方で、トリエチレングリコールのエアロゾルが空気感染を予防する効果はないことがすでに1947年に報告されています(JAMA. 1947;133(10):696-697)。

 

またワクチンと同様、このようなエアロゾルには、トリエチレングリコール以外にも重金属などの不純物の汚染が必ずあります。

以上を総合すると、何をもってこのような副作用も十分に調べられているとは言えない毒性物質のエアロゾルを環境中に撒こうとするのか、理解に苦しみます。

 

フードコート、料理場、休憩室、ロッカールーム、ロビー、エレベーター、公共輸送機関(バス、電車)などに噴霧することを検討しているようです。

 

そうすると、肺からの吸入だけでなく、皮膚や消化管からも吸収されることになるので、その場合のエビデンスに足る毒性実験も必要になってきます。

そもそも“消毒”という考え方自体(恐ろしい発想であることは、3月の講義でもお伝えします)に疑問を持たないといけないことを次作で詳述しています。この際みなさんも、一般常識というものをゆっくり考え直してみて頂ければと思います(^_−)−☆。

関連記事

  1. 『火事場の馬鹿力が出ない:心筋梗塞も感染症も同じ病態である理由』

  2. 『なぜ冬になるとウイルス感染症が増えるのか?〜リアルサイエンスシリーズ…

  3. 『ベルギーでもロックダウン政策は法律違反と認定』

  4. 『私たち動物も光合成をする?〜リアルサイエンスシリーズ』

  5. 『新型コロナ感染が原因で死亡者数が増加しているのか』

  6. 『日常生活用品で900個以上のエストロゲン作用物質に暴露〜リアルサイエ…

  7. 『教科書が間違っていた!:緑内障も自己免疫疾患』

  8. 『慢性病と歯の健康!』