フランツ・カフカの『変身』では、朝起きると自分が巨大な毒虫になっていたことで話が始まります。
朝起きたら、他人の体に入れ替わっていた・・・・
みなさんなら、どう感じるでしょうか?
これをバーチャル実験した最新の研究が報告されています(iScience, 2020; 101429)。
他人(今回は友人)の体に入れ替わっているという錯覚を引き起こすようなゴーグルを装着させた後に、刺激を与えて自己認知や記憶を調べた実験です。
なんと、友人の体に突きつけられたナイフで、錯覚を抱いている被験者にも冷や汗が出たといいます。
さらに、自己への認識も友人の特徴に近づいたといいます。
そして、自分に関する記憶も薄れてきたというのですから、驚きです。
この研究から、私たちは容易に洗脳されやすいことが分かります。
特に糖のエネルギー代謝が低下している状態では、“幻覚”が生じやすい(基礎医学『糖のエネルギー代謝とセロトニン』参照)ことから、この状態では洗脳が進みやすいのです。
また、この実験から、自己認識は体の感覚に密接に関係していることが分かります。
つまり、誤った瞑想(今後に詳しく解説します(^_−)−☆)などで、自己認識が体から遊離すると、思い通りに操作が可能になるのです。
したがって、自己認識をしっかり保つためには(権力者が最も嫌がることです(^_−)−☆)、身体がしっかりとグラウンディングしていることが必須なのです。心身分離は、デカルトの思想を受け継いだテクノクラット(優生思想家)の脆弱な“妄想”にすぎません。
イーロン・マスクのトランスヒューマニズム計画では、脳をPCにつないでダウンロードするというような過剰なまでの要素還元思考に陥っています。
これは心身分離が不可能であるというリアルサイエンスを知らないフェイクサイエンスです。
このようなヴァーチャルな実験で、一時的に幻覚を起こすことがありますが、それは糖のエネルギー代謝が低下している場合にのみ起こることです。
幻覚を起こしても、糖のエネルギー代謝が回復すれば、また自分の身体としっかり繋がることができます。
トランスヒューマニズムは、TUEETニュースレターでも詳述したようにフェイクサイエンスであり、テクノクラットたちの妄想にすぎないのです(^_−)−☆。