無症状や症状が出る前の人からは、新型コロナウイルスに限らず、あらゆる感染症と呼ばれるものにおいても感染性はないことをお伝えしてきました。
これはWHOの疫学専門家でも、ペロっとしゃべってしまったことが、権力筋から非難を浴びたことは過去記事でもお伝えしてきました。
新型コロナウイルスに関しても、このことに関する論文が複数出ていましたので、そのまとめを今回はシェアいたします。
まず、症例報告(case report)と呼ばれる報告があります。
これは、無症状(PCRで陽性)や症状の出る前の人と接触して、実際に症状が出た(PCRで陽性)症例をレポートしたものです。
この無症状や症状が出る前の人と接触して、新型コロナが感染すると物議を醸し出しのが、2020年3月に報告されたある症例です(N Engl J Med. 2020 Mar5;382(10):970–1)。
この症例は他の論文でも頻繁に引用されていますが、その後、これが虚偽であったことが発覚しています。
その症例とは、ドイツにビジネスで出張した中国人女性が、帰国後に発熱などの感冒症状が出現。ドイツに居たときに、ミーティングした人たちにも感冒症状が出たというものです。
後に、この中国人女性は、ドイツでミーティングした際には、すでに感冒症状が出ていたことを明らかにしました(後に3月の論文に訂正が行われています)。
つまり、この論文では、症状が出現する前の人から感染したのではなく、すでに症状が出ている人から感染したというのが事実だったのです(^_−)−☆。
さて、他の症例報告を見ると・・・・・・
ほとんどが、無症状や症状が出る前の人と接触によって新型コロナが第三者に感染したのか、その第三者が他の人(コミュニティ)との接触で感染したか、区別をつけることができないと正直に書いています。
また、過去記事でもお伝えしたように、無症状の症例は、実際はPCR検査の陽性によるものだけだったというお粗末な研究も散見されます(J Travel Med. 2020 May 18;27(3))。
つまり、保菌者(ウイルス感染しているが無症状)と呼ばれているものは、PCRが陽性になったというだけで、偽陽性(検査の間違い)のケースも含まれているのです。偽陽性の場合は、感染性などあるはずがありません(^_−)−☆。
そして、こられの症例報告の問題は、個人のレポートに大きな比重があることです。
個人の記憶には限界があります。いつどのような症状が出たのかという記憶は、時間が経過するにつれて、あいまいになったり、修飾されたりします。
とくにマスコミの連日のプロパガンダによっても、容易に一般大衆の記憶が操作されていくという事実は、心理学の基本です。
前述したドイツでの症例報告がその典型例です。
加えて、新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状がないため(特に前半は嗅覚脱失というクライテリアがなかった)、他の病態で起こる症状との区別もつきません。
このように非常に信頼性の低いデータを元にしたものが、「無症状や症状が出る前の人と接触して新型コロナが感染した」とする症例報告の実態なのです。
現在の健康人を含めた強制マスク、強制ワクチンなどのマトリックス政策の根拠とは、このように確たるエビデンスがあるものではないことを知っておきましょう。