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『脂肪を燃焼させると痩せないのはなぜか?』

糖のエネルギー代謝が高まることによって、ミラクルホルモンである二酸化炭素やエネルギーのATPだけでなく、体温が上がることも重要です。

とくに、エネルギーが十分にあるときには、糖を燃焼させて体温を高めることも、健康を維持するため必要な営みです。

エネルギーが十分あるときに、過剰の糖や果糖を摂取したときのみ、脂肪(飽和脂肪酸)に変換されます。しかし、現代人において、これは極めて稀な現象です。

さて、体温を高めるには、糖のエネルギー代謝の最終段階であるミトコンドリアでの電子伝達系がスムーズに働かないといけません。

この電子伝達系までスムーズに糖の電子を運搬させるのが、甲状腺ホルモンの主作用です。

そのほか、サルチル酸(アスピリンの主成分)も電子伝達系まで糖の電子をスムーズに流してくれる有用な物質です。

この2つの物質は、同時にエネルギーを熱(体温)に変換する作用(uncoupling)を持っています。

最新のマウスの研究で、甲状腺ホルモンやサリチル酸と同じ作用をする物質を投与したところ、肥満マウスの体脂肪が減少してスリムになることが分かりました(Nature Communications, 2020; 11 (1))。

またインシュリン抵抗性(2型糖尿病)を軽減し、肝臓に蓄積した脂肪(NASH)が減少することも確認されています。

このインシュリン抵抗性を改善させる効果は、脂肪を燃焼することで起こるのではありません。

なぜなら、脂肪が燃焼される場合は、インシュリン抵抗性が高まるからです(プーファが遊離脂肪酸となってインシュリンのアンテナをブロックする)。

糖を燃焼することで、インシュリン抵抗性を改善させ、体内に蓄積した脂肪を肝臓でデトックスするのです。

またプーファを燃焼することで、ミトコンドリアの電子のフローが止まってしまいます(ミトコンドリアが破壊される)。

現代人(およびマウスの実験モデル)では、脂肪はプーファが主成分です。プーファが肝臓でデトックスされることで、スリムになり、糖尿病も改善していきます。

ちなみに、「体温を高める物質が脂肪を燃焼させる」というような誤解を招く解釈がなされています。

脂肪(とくにプーファ)を燃焼させるとあらゆる慢性病を引き起こされます、

脂肪(プーファ)は、あくまでも燃焼させるのではなく、肝臓からデトックス(代謝)して排出するのです。

正確には「体温を高める物質が脂肪を肝臓でデトックスする」ということになります。

痩せるためには、脂肪を燃焼させるのではなく、糖を燃焼させれば良いということですね(^_−)−☆。

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