1918年は、感染症の歴史の中でも大きな意味を持つパンデミックがありました。
米国のカンサス州で発生したのにも関わらず、「スペイン風邪(Spain flu)」と後年呼ばれていることになるパンデミックです。
このパンデミックも、インフルエンザウイルスが引き起こしたというデマがいまだに信じられています。
現在では、結核や他のバクテリア感染症であったことが明らかにされつつあります。
今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)もウイルスが原因ではないこという驚愕の真実をオンライン講座でお伝えしていきます(^_−)−☆。
さて、このスペイン風邪(バクテリア感染)に対して当時非常に有効な治療がありました。
現在では、ウイルス感染のはずの感染症には、抗生物質の投与が、病態を著しく改善させることが分かっています(今回の新型コロナ感染でも)。
しかし、抗生物質が開発され、臨床応用されたのは、1950年代です。
それでは、1950年に抗生物質が開発されるまでの治療とは何だったのでしょう?
それはなんと日光のもと、オープンエアーで過ごすことです!
これを「屋外療法(open-air therapy)」と呼びます。
1918スペイン風邪において、建物の中での養生と屋外の日光にあたりオープンエアーで養生した場合では、著明に後者の方が病態を改善させたのです(Am J Public Health 2009;99 Suppl 2:S236–42)。
屋外療法(open-air therapy)は、病院での死亡率を40%から13%まで低下させたと言います(Am J Public Health 1918 Oct;8(10):787–8)。
この結果を受けて、天井を高くして、窓を大きくするという現在の病院のデザインになったのです。
それまでは狭くて換気の悪い狭い場所に、多くの人を収容していたのが“病院”と呼ばれる施設だったのです。
当時、1918スペイン風邪の罹患者もやはり“免疫抑制”という特徴がありました。
特に人口密度が高くて、換気の悪いところに長く居る人達(軍隊、船乗り)の死亡率が高かったのです。
現代社会で言うと、大気汚染の深刻な地域に住む人です。
武漢、北イタリア・・・・・・
さらに屋外では換気以外にも太陽光という全能の治療薬があります。
最新の研究でも、太陽光によって、エアロゾルに含まれるインフルエンザウイルスを不活性化することが報告されています(J Infect Dis 2020 Jan 14;221(3):372–378)。
さらに太陽光は、私たちに強力な抗感染症物質を与えてくれます。
それはビタミンD(Int J Mol Sci 2018 Aug 16;19(8). pii: E2419)。
ただし、ビタミンDは体内で単独で感染症に働くのではなく、他の抗感染症作用のあるビタミンA、E、Kの脂溶性ビタミンと共同して作用します(脂溶性ビタミンはワンセットで投与しないといけない)。
訳の分からない抗ウイルス剤(ウイルスは存在しない)などの副作用を考えると、100年前の治療が優れているとつくづく感じます。
私が都会に住む慢性病を患った方に勧める「転地療法」は、この様な背景があるからなのです(^.^)。