皆さんは、肺炎の最も多い原因をご存知でしょうか?
現代医学では、それを肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)というバクテリアが原因としています(特に乳幼児と高齢者)。
このバクテリアは、実は健康人の喉、咽頭などに定着している常在菌です。
もし、この肺炎球菌が肺炎の原因ならば、私たちは全員肺炎になっているはずです。
なぜなら、常在バクテリアは現代人の腸(リーキーガット)から自由に全身を循環しているからです。
さて、最新の研究で、大気汚染が肺炎連鎖球菌による肺炎を引き起こしていることが報告されました(Journal of Allergy and Clinical Immunology, Published online: January 23, 2020)。
この研究では、マウスおよびマウスとヒトの細胞を用いて、ディーゼルの排気ガス(diesel exhaust particles (DEPs))に暴露しています。
ディーゼルの排気ガス (DEPs)には、スス、硫化水素、シリカ(ケイ素)、重金属が含まれています。
ススは、健康常識パラダイムシフトシリーズでもお伝えした様に、エストロゲン作用物質(polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs))です。
これらの大気汚染の主体となる微粒子に暴露すると、ゴミ掃除役である白血球(マクロファージ)が過剰刺激されて、炎症が引き起こされます。
この炎症によって、肺炎球菌の様な常在バクテリア(正確にはエンドトキシン)が血液中に無制限に入る様になります。
糖のエネルギー代謝が高い場合、マクロファージが血液中のバクテリアも処理します。
しかし、汚染物質で機能低下(過剰刺激を受けている)しているマクロファージはバクテリア(エンドトキシン)を処理できません。
これが肺炎だけでなく、全身の炎症を引き起こすのです。
これで肺炎の根本治療は、肺炎球菌や新型コロナウイルスを叩くことではないことが理解できます。
大気汚染のところから逃れ、糖のエネルギー代謝を高めることが肺炎の根本治療になるのです。
これから数ヶ月は、新型コロナウイルス騒ぎが続けられますが、後からこの“騒動”を冷静になって見返してみてください。