『髪染めと乳がんの関係』

美容室に入ると、特有の匂いがします。

私はしばらくそこに居るだけで、頭痛や吐き気が出ることがよくあります。

みなさんは、同じようなご経験はないでしょうか?

美容師さんは、この中で一日仕事をしているのですから、毎日多大な疲労が蓄積しているはずです。

さて、この美容室特有の匂いや気分の悪さはどこから来るのでしょうか?

髪染めの染料には、5,000種類以上の化学物質が混入されています。

その化学物質の多くは、エストロゲン作用を持ちます。

したがって、過去の疫学的研究でも、髪染めと乳がん、膀胱がんなどの関係が報告されています(Carcinogenesis 2017;38:883–92)(PLoS One 2015;10:e0135190)( Int J Cancer 2011;129:2894–904)。

さらに、縮毛矯正剤(chemical relaxer/straightener)は、あの発ガン剤であるホルムアルデヒドが含まれています。

最新の研究でも、髪染めと縮毛矯正剤を頻繁に行うと、乳がんになりやすい傾向にあることが報告されました(Int J Cancer. 2019 Dec 3)。

この最新の疫学的調査は、米国で行われましたが、白人よりも黒人の女性に乳がんの発生率が高い結果でした。

なぜでしょうか?

それは、黒人の女性向けの染毛剤や縮毛矯正剤には、より高容量のエストロゲンが含まれているからです(Curr Epidemiol Rep 2016;3:161–80)( Environ Int 2016;89–90:222–7)。

これらの発ガン物質は、頭皮などの皮膚はもちろんのこと、揮発した気体を吸うことでも血液内に入って循環します。

美容師さんは、このようなリスクが高いため、癌を発症するリスクも高いのは当然ですね(Int J Epidemiol. 2009 Dec;38(6):1512-31)。

よりダメージが少ない染毛剤や縮毛矯正剤が望まれますね。

もちろん染毛剤や縮毛矯正剤を使用しないことがベストです(^_−)−☆。

 

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