みなさんは、生まれつき(本当はそうではない!)や一度変形した体は元には戻らないと思っていないでしょうか?
腕や足を事故などで切断した場合、もうその部分の再生は無理だと思いますよね?
あるいは、リウマチや変形性関節炎で変形あるいは破壊された関節が元に戻ることはない・・・・・・
この様に私たちは教え込まれています。
本当でしょうか?
このことについて2回に渡って、重要な研究をご紹介していきたいと思います。
サンショウウオは、四肢が切断されても再生可能です。
しかし、同じ両生類であるカエルは今まで四肢が切断された場合、再生しないと言われてきました。
ちなみにオタマジャクシは再生可能です。
ところが、カエルも適切な処置をすれば、切断された四肢の再生が可能であることを以前もお伝えしました(Cell Rep. 2018 Nov 6;25(6):1593-1609.e7.)。
切断された部位に“保護ホルモン”と私が読んでいる「プロゲステロン」に持続的に暴露するチップを装着すると、見事に切断された後肢が再生したという実験です。
私たちの場合、このプロゲステロンは、糖のエネルギー代謝が回っている場合(=甲状腺機能が高い)に産生される保護ホルモンです。
サンショウウオやオタマジャクシでは、甲状腺機能が高いことが伺えます。
成人したカエルでも切断肢が再生可能ということは、哺乳類でも可能性があることを示唆します。
実際に、ラットの切断指実験では、プロゲステロンと同様の作用を持つ電気刺激によって、再生が可能な段階まで研究が進んでいます(Sci Rep. 2019 Aug 7;9(1):11433)。
切断肢が再生可能ということは、骨、軟骨、結合組織や皮膚などのすべての組織が再生していることです。
したがって、一度リウマチや変形性関節炎で破壊された関節(軟骨)も再生可能であるということなのです(^_−)−☆。
私もストレスや疲労が重なっているときは、「もう歳だから・・・・」と自分に言い訳している自分に気づくことがあります。
私たちは幾つになっても、再生可能だということが生命体の本質であることを知っておくと、このような言い訳で糖のエネルギー代謝をさらに低下させることはなく、元気が出てきます(^_−)−☆。