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『自殺の原因はあの物質にある!』

みなさんは、日本では自殺率が低下していることをご存知でしょうか?

私も当初は、自殺率は日本を含めて高くなっていると思っていました。しかし、最新の1979 から2016までの統計分析では、バブル期に少し自殺率が高くなっただけで、全体として下降傾向にあるようです(Int J Environ Res Public Health. 2019 May; 16(10): 1794)。

もちろん、数字として上がらない自殺はたくさんあります。

ちなみに、世界全体の平均で見ても、1990 〜 2016年までの統計分析では、自殺率が低下していることが報告されています(BMJ. 2019; 364: l94)。

これは、人口の多い中国やインドでの自殺率の低下が大きな要因とされていました。

以前は老化による自殺がほとんどでした。韓国はアジアでも最も自殺率が高い国ですが、老年期の介護システムが崩壊したことによるとされています。

私は、長生きする人口が減少していること、つまり自殺の前にガンなどの慢性病で亡くなることが全体の自殺率としての緩い減少傾向になっていると考えています。

先進国では若年者の自殺率が増加しているからです。

さて、自他殺の原因は同じで、そのベクトルが内側(自分への攻撃)か外側(他者への攻撃)の違いだけであることをホルモンの講義でお伝えしてきました。

その原因とは、セロトニンの脳内での上昇です。

自殺者の脳を調べた研究があります(Synapse. 2014 Mar; 68(3): 127–130)。

脳幹(生命中枢のある脳)で、セロトニンおよびその代謝産物の濃度が非自殺者の4倍も高い結果が出ています。

さらに情動や感情をコントロールする前頭前野(大脳皮質)では、セロトニンの代謝が低下していることも判明しています。

自殺予防やうつ病の治療では、抗セロトニン作用を持つものが有効であることは製薬業界が最も理解しています。

セロトニンは糖のエネルギー代謝をシャットダウンするからです。

これが、将来への絶望だけでなく、日々の食事を含めた生活習慣こそが、自他殺の最大の原因であるとお伝えしてきた理由です(^_−)−☆。

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