DVD

『その“香り”、大丈夫??』

 

化粧品コーナーだけでなく、芳香剤のコーナーでもめまいや頭痛がしますよね。

人工香料。

さすがのFDA(米国の厚生省)でさえも、benzophenone, ethyl acrylate, methyl eugenol(ローリエに含まれる), myrcene, pulegone pyridine.といった化学合成の人工合成香料物質を禁止しています。

これらは最低でも動物実験で発ガン性が認められるものだからです。

これらの香料物質は、元々はハーブ類から抽出したものがベースとなっています。その化学構造を分析して、石油精製物から化学合成したものなのです(安価だから)。

今回、幹細胞を用いて電子タバコに含まれる香料の影響を調べた研究が報告されています(Journal of the American College of Cardiology, 2019; 73 (21): 2722)。

その結果は・・・・・・

シナモン・フレーバーが最も細胞毒性が強いという結果でした(活性酸素を増加して細胞機能を障害)。

シナモン・フレーバーには、シナモンアルデハイドという毒性物質が入っています。この物質は、オメガ3と同じく免疫機能を廃絶してしまうため、ガンを促進します(PLoS One. 2014; 9(10): e10840)。

『基礎医学:タンパク質総集編DVD』でお伝えしたように、良質のセイロン・シナモン以外のシナモンは危険であるとお伝えしたのは、質の悪いシナモンにはクマリン(coumarin)他、このような物質が多く入っているからです。

その他、メントール・フレーバー(ハッカ)も毒性が強い結果でした。

メンソールの芳香は、ガラクソライド(galaxolidehexadydrohexamethylcyclopentabenzopyranHHCB)と呼ばれる物質で強力なエストロゲン作用物質です(Toxicol In Vitro. 2018 Apr;48:342-349)。

メンソールが過剰に活性酸素を産生する性質(Redox Biol. 2018 Apr; 14: 439–449)があるのも、このエストロゲン作用です。

今回用いた幹細胞は、血管内皮細胞を遺伝子操作したもの(iPS)でしたので、論文では電子タバコが心臓血管疾患のリスクを高める可能性があるとしています。

今回の香り物質やファイトケミカル(ポリフェノール、フラボノイド)など、植物から一部分の物質を抽出したものを過剰に摂取するのは、非常に危険なのです。

だから「植物性~」と聞くと、まず私は身構えます(^○^)

臭いを消すために、人工香料を上からかぶせるのではなく、竹炭で消臭すれば経済的にも健康にも良いことは間違いないですね(^_-)-☆。

関連記事

  1. 『健康のバラメーター:「甲状腺刺激ホルモン」』

  2. 『「どうせ自分などは・・・」と思うことなかれ〜リアルサイエンスシリーズ…

  3. 『スパイクタンパク質は産生されている〜リアルサイエンスシリーズ』

  4. 『日本の職場の現状報告』

  5. 『新型コロナ感染症死亡が急激に低下した原因』

  6. ◆パレオ協会Q&A◆ 『鼠径ヘルニアについて』

  7. 『変異型遊びは続く:新種の変異株登場!〜プロパガンダシリーズ』

  8. 『その抗生物質大丈夫??』