昔から体格の小さい両親に2m近い大きな子供が生まれることがある現象はミステリーでした。
しかし、これは最近の中国や韓国人のヨーロッパの人とも見劣りしない体格を見れば、答えが分かりますね。
私たちの細胞は遺伝子で決定されているのではなく、その周囲の環境、つまり「場」によって決定されることをお伝えしてきました。
これを「場の理論」と呼んでいます。
私たちは、遺伝子ではなく環境によって性格や身体が決定するのです。
そして基礎医学シリーズの最初にこの「場の理論」をサイエンスの基礎としてお伝えしているくらい重要な生命現象です。
さて、今回その「場の理論」を証明する研究が報告されています(Nature Published: 15 May 2019)。
胎児の腸の細胞を調べた研究です。
胎児の未熟な腸の細胞(免疫細胞も含む)は、すべて幹細胞(かんさいぼう)に変化(逆戻り)することが明らかにされたのです。
幹細胞(かんさいぼう)は、どのような組織の細胞にもなれるポテンシャルをもった原始細胞です。
この研究では、いったん腸の細胞へと変化した細胞でも、周囲の環境によって、逆戻りできる、つまりリセットして幹細胞に戻れるということを証明したのです。
どのような環境で幹細胞に戻れるかは今後の研究課題としていましたが、この環境因子の一つを提示したのが、あのSTAP細胞にまつわる事件でした。
STAP細胞は、成熟した組織の細胞を弱酸性溶液につけて幹細胞に戻した細胞です。
このように、成熟した細胞であっても、周囲の環境によって、細胞の形態が変化すること、つまり「場の理論」が今回も証明されたということです。
細胞の塊である私たちも同じく、生まれつき決まっているのではなく、周囲の「場」によって、その行動・思考などがすべて変化していくのです(^_-)-☆。
なぜ、小さい両親から大きな子供が生まれてくることがあるのか?
その場合は、子供に与える食事内容が「原始人食」に近いからです(^_-)-☆。
両親が育ったときと同じような食事内容であれば、子供も両親と同じく小さいはずです。
しっかりと成長に必要な栄養(これも場を決定する大きな因子)を与えると、身体は大きくなるのですね(^_-)-☆。