医学および一般健康常識が真実と真逆であることが往々にしてあります。
その一つが「抗酸化物質」の健康効果です(^_-)-☆。
それには「活性酸素悪玉説」が根底にあります。
活性酸素が悪玉なら、それを処理する抗酸化物質は健康に良いということになりますね。
しかし・・・・
水素、ビタミンC,ビタミンE(カロテン), アセチルシステイン・・・・
今までたくさんの抗酸化物質のサプリメントが、がんや糖尿病などの慢性病に試されましたが、ほとんどが失敗に終わっています(;^_^A。
臨床研究では逆に肺がんなどを増加させたこともあり、テスト自体が途中で中止されるという過去がありました。
動物実験でも、抗酸化物質はがんを増大させることが度々報告されています(Science. 2014 Jan 31;343(6170):477)(Sci Transl Med. 2015 Oct 7;7(308):308re8)(Sci Transl Med. 2014 Jan 29;6(221):221ra15)。
アセチルシステインはムコフィリンという商標名で痰を切る薬としても使用されていました(カルボシステインはムコダインという商標名)。
これらの痰をサラサラにする薬は、抗酸化作用もあるから良いと昔は思っていましたが、甲状腺にダメージを与えます(これはシステインというアミノ酸の作用です)。
風邪では簡単に処方される薬ですが、がんを増大させたり、甲状腺にダメージを与えるのです。
なぜこのようなことが起こるのか?
そもそも「活性酸素悪玉説」という前提がおかしいことに気づかなければいけません(^_-)-☆。
活性酸素は生命体の営みで必須の物質です。
プーファと鉄の存在があったときに、過剰の活性酸素が存在すると問題が起こりますが、基本的には生命体が生きていく上で必要なもの(シグナル)です。
必要なシグナルを抗酸化物質で失くしてしまうのですから、悪影響が出ることの方が当然なのですね。
基礎医学シリーズでも繰り返しお伝えしていますが、生命のシグナルとして断続的に発生させている活性酸素は、機能・構造を回していくのには必須の物質です。
しかし、活性酸素は、慢性的に発生して、鉄&プーファと反応する場合において、本当の「酸化ストレス」という問題を作るのです。
酸化・還元および活性酸素の本質も詳しく次回のウエルネスラジオトークや著作でお伝えしていきたいと思います(^_-)-☆。