みなさんはポリフェノールと聞くと、どのようなイメージが浮かぶでしょうか?
抗酸化物質?
それともアンチエイジング・・・・・・
ポリフェノールはファイトケミカルという植物が防御装置として備えている虫よけ物質(毒性物質)の一種です。
ポリフェノールの代表的なものにクルクミン(Curcuminウコン)、クワセチン(quercetin)、レスベラトロール(resveratrol )などがあります。
これらのポリフェノールには抗ガン作用、抗酸化作用、抗炎症作用などが謳われています。
今回、これらのポリフェノールによって、がん細胞の遺伝子のスイッチを変化させることで、がんの増殖を抑えるというメカニズムが発表されています(Epigenomics, 2019; 11 (3): 349)。
これをもってポリフェノールのサプリが売れる訳ですが・・・・
実はポリフェノールは抗酸化作用をもつことになっていますが、体内で作用するときにその逆の酸化作用(抗還元作用)を持つものが健康効果を示しています。
さらに・・・・
ポリフェノールのほとんどはエストロゲン作用があります。
ウコン(クルクミン、ターメリック)ががんに効果があるといっても、それを過剰摂取すると逆の作用が出るのですね(#^.^#)。
したがって、ポリフェノールをみなさんが摂取してどちらの方向に働くかは私たちの体の状態次第(糖のエネルギ―代謝依存)なのです。
もっともこれらのポリフェノールは毒ですから、私たちの小腸からの吸収は極めて低いです。
吸収されたとしても、肝臓でデトックスされますから、食事中のポリフェノールの影響はほとんどないといってよいでしょう(^_-)-☆。
実際に、私たちの体内で働いている抗酸化物質・抗還元物質のバランスには、ポリフェノールはほとんど関与していないのです。
今回のような細胞実験や動物実験のようなポリフェノールの過剰摂取は実際の生活では起こり得ませんから、その実験結果も実際の私たちの体内で起こり得ません。
しかし、私たちも食事でなく、細胞&動物実験のようにポリフェノールをサプリなどで慢性的に過剰に摂取すると・・・・・・
肝臓(現代人は大半が機能低下)のデトックスが追い付かなくなり、エストロゲン作用が前面に出てくるのです(糖のエネルギー代謝が回っている場合は、抗還元で作用する場合がある)。
このあたりも、ウエルネスラジオの「酸化・還元」のテーマでお伝えしていきたいと思います(^_-)-☆。