戦前は子供が6~10人というのが珍しくありませんでした。
しかも「朝は朝星、夜は夜星」までの重労働でしたから、現代人からは考えられないくらい逞しかったと思います。
私の父方の祖母は、子供が6人でしたが、重労働のために40歳のときに肺炎で逝去していますが、母方の祖母は天寿を全うしています。
さて、一見子だくさんは、母親の負担がかかるので短命になると想像されますが・・・・・
事実は小説より奇なり。
子だくさんの母親の方がアンチエンジングの指標が高くなることが報告されています(PLOS ONE, 2016; 11 (1))。
この研究では、アンチエイジングの指標としてテロメア(遺伝子末端)の長さを調べています。
それも妊娠するとエストロゲンが増える。そしてエストロゲンがテロメアを伸長させるとしています。
OMG!
テロメアはガンで伸長することが分かっているのです・・・・・・
しかし、テロメアは寿命とは直接関係ないことを基礎医学『遺伝子総集編』でも詳しくお伝えしてきました。
それでは、多産するとアンチエイジングにつながるのはどうしてでしょうか?
妊娠していない女性に多いとされている子宮がん、乳がん、卵巣がん・・・・・
これらが何を意味するのかを考えると答えが出てきます。
妊娠期には抗エストロゲンであるプロゲステロンの分泌が盛んになります。
つまり、妊娠期間はエストロゲンに暴露しないため、妊娠経験のない女性の方が生涯エストロゲン暴露が多くなるのです。
一見、多産は大きなストレスになると考えがちですが、生命は多産に有利なように働いているのですね(^_-)-☆。
残念ながら、現代社会では暴騰する教育費などの養育費がかさむために、たくさん子供を作りたくても経済的にも余裕がありません。
しかし、本来は生命体は、たくさん子供がいる社会の方が健康の場(ヘルシネス・フィールド)なのです(^^♪。