お腹の脂肪とくに内臓脂肪は、現代人では中年以降には顕著に蓄積していきます。
ダイエットでも一番難しいのがこの下腹の脂肪(皮下脂肪+内臓脂肪).。
内臓脂肪の蓄積は、見かけが悪くなるだけではありません。
がん、心臓血管疾患、糖尿病などあらゆる慢性病と関係しています。
これを拙著『慢性病は現代食で作られる(続・新免疫革命)』では、
”メタ炎症”と名付けています。
内臓脂肪の減量方法を統合解析した最新の解析研究が報告されています( Mayo Clinic Proceedings, 2019; 94 (2): 211 )。
内臓脂肪の減量のトライは大きく分けて、薬と運動があります。
薬は様々なものが使用されています。
糖尿病薬、高脂血症薬、ダイエット薬・・・・・
糖尿病薬ではあのメトホルミン(糖のエネルギー代謝をブロック!)、ゲムフィブロジルやリラグルチドといった医薬品が使用されていました。
高脂血症薬ではもちろんスタチン製剤(糖のエネルギー代謝をブロック!)です。
そして純粋なダイエット薬としてオリスタットという医薬品もトライされています。
このうち最も効果のあった医薬品はオリスタットでした。
この薬は基礎医学講座シリーズでもご紹介しましたが、食事中の脂肪の吸収をブロックする作用を持っています。
この解析研究の結果からも、糖の代謝をブロックする薬はさほど効果がなく(長期的にはあらゆる慢性病を引き起こす!)、脂肪の吸収をブロックする作用のあるものがダイエットには効果的でした。
これは、内臓脂肪がダイレクトに脂肪の摂取や代謝の問題であることを示しています。
ところで、これらの医薬品と運動ではどちらが内臓脂肪を減らす効果が大きかったのでしょうか?
それは・・・・・
運動単独の方が医薬品に優っていたという結果でした(^_-)-☆。
もちろん運動の内容にもよりますが、あらためて筋トレなどの運動がダイエットには最適であることが分かる結果でした。
食事と運動を心掛けていれば、いつまでもスリムボディでいれるということです(^_-)-☆。