私たち動物は、ストレスが与えられると、ストレス反応が起こります。
その例がストレスホルモンの分泌や興奮性(刺激性)物質の放出でしたね。
私たちの脳内では、ストレスが与えられるとグルタミン酸塩が放出されます。
そしてグルタミン酸塩が神経細胞を興奮させ、カルシウムを細胞内に流入させます。
このカルシウムが次々に近傍の神経細胞内に入っていくことで、興奮(刺激)が拡大していきます。これを刺激を伝播するカルシウム波といいます。
今回、なんと植物もストレスを与えらると、私たち動物の脳と同じシステムを使用して、ストレスを近傍の組織に伝えていくことが分かりました(Science. 2018 Sep 14;361(6407):1112-1115)。
たとえば、植物の1枚の葉に傷をつけると、そのストレスがグルタミン酸塩を放出させることで、カルシウムが次々と他の葉の細胞内にはいって、興奮が伝播していきます。
つまり、植物も私たちと同じようにストレスを感じ、
「今、体が傷づけられている!」という信号を他の組織に伝えているということです(^_-)-☆。
基礎医学シリーズ『遺伝子総集編』DVD等で詳述しましたが、私たちの体の中では、ダイナミックに細胞間でコミュニケーションが行われています。
植物も同じく、ダイナミックに細胞間でコミュニケーションが行われいてるのですね(^_-)-☆。
植物には脳や神経細胞がありませんが、このようにストレスやトラウマを植物全体の細胞に伝えることが可能なのです。
植物には神経細胞、脳のシステムがないのに、植物全体に痛みが伝わるなんてに不思議ですね(#^.^#)。
このコミュニケーションは、今回のようなカルシウムというミネラルの動きが関与していました。
このようなミネラルの動きによって電界が生じます。
神経組織のない植物でも情報が全体に伝わるのは、この電気のフローが、生命体のコミュニケーションの本質であるととを示唆しているのです。