ダイエットには「脂肪を燃焼させろ!」というのが決まり文句になっていますね。
いわゆるファット・バーン。
しかし、ファット・バーンが許されるのは安静時の筋肉のみです。
他の臓器や筋肉が働くときには、脂肪を燃やすと命とりになります(^○^)。
それじゃ
どうやって痩せるの?
どうやって脂肪を落とすの?
という疑問に今後、著作などを通じて詳しく解説していきますね(パレオ協会ニュースレター最新号にはすでに回答しています)。
さて、欧米でも最近、アルコールによらない肝臓のダメージが成人の40%近くに見られるといいます。
米国とほぼ同じ現代食を摂取しているみなさんも肝臓がかなりへばっているかも知れません。
肝臓のダメージは生命体にとっては致命的になりますね。
解毒機能、糖、タンパク質やコレステロールなどの産生がすべて低下していきます・・・・
さて、アルコールによらない肝臓障害とは具体的に何でしょうか?
それは脂肪の蓄積によるダメージです。
これを「非アルコール性脂肪肝障害(NAFLD)」といいます。
これは典型的な現代病ですね。
肝硬変・肝臓がんの最大の原因になっています。
最新の研究で、「非アルコール性脂肪肝障害(NAFLD)」では、肝臓で脂肪をエネルギ―源として燃やす「ファット・バーン」になっていることが報告されています(Mol Cell Proteomics. 2018 Aug 31. pii: mcp.RA118.000961)(J Lipid Res. 2018 Oct;59(10):1977-1986)(J Lipid Res. 2018 Sep;59(9):1685-1694)。
脂肪を燃料とすると、たくさんの活性酸素・窒素種が発生します(ここは是非、これからリリースを予定しています「基礎医学シリーズ」の脂肪編をご覧ください(^○^))。
この活性酸素・窒素種が肝臓のミトコンドリアのエネルギ―産生に必要なタンパク質にダメージを与えることで「非アルコール性脂肪肝障害(NAFLD)」が起こると説明しています。
それともう一つ。
ミトコンドリアの内膜(エネルギ―産生所)のリン脂質が酸化されることもその原因としています。
これは特にオメガ3のDHAに認められる(リン脂質の酸化)ことがすでに報告されています(これはプーファ・フリー続編でお伝えしていきますね)。
肝臓も症状が出たときはすでにかなりのダメージが進行しています。
「ファット・バーン」は慢性病の元。
急激なダイエットもあなたの肝臓を傷めつけることになるのです。
現代食を疑問なしに摂取している方は、1日でも早くご自分の身体を守るためにも基礎的なサイエンスをしっかりと身に着けて頂きたいと思います(^○^)。