以前にもお伝えしたように、肥満とされている人でも25-40%は、糖尿病や動脈硬化などのメタボリック・シンドロームを発症しません。
しかし・・・
病的な肥満が過半数を占めています。
病的な肥満とは、何でしょうか?
異常に太っているということ・・・ではありません(#^.^#)。
お腹についている脂肪がどのような種類かということで健康と病気の肥満が分かれます(^^♪。
肥満の集団を対象に調査した4つの独立した臨床研究があります。
すべての研究で、肥満、糖尿病、心臓血管疾患・脳卒中(動脈硬化)などのメタボの発症とプーファ(多価不飽和脂肪酸)の血中濃度上昇が関係していました(EBioMedicine. 2015 Sep 6;2(10):1513-22)。
プーファの血液濃度は炎症反応とも比例していました。
10年後にメタボを発症するかどうかをプーファの血中濃度で予測できると明記しています。
つまり、プーファが血液に浮いている(これを「リポリシス」といいます)状態は慢性病の元ということです。
私たちにストレスがかかると・・・・
真っ先にストレスホルモンの作用でプーファが脂肪から血液中に放出されます。
飽和脂肪酸は元々蓄積しにくいのですが、蓄積されたとしても放出されるのは最後です(#^.^#)。
プーファ(特にオメガ3)が真っ先に血液中に放出されるのはいくつかの理由がありますが、最大の理由は炎症を引き起こすためです(プーファの代謝産物や過酸化脂質は強力な炎症性物質!)。
この研究ではオメガ6が問題としていますが、なんのなんの・・・・
真っ先に放出されるのはオメガ3(魚油)ということからも、抗炎症ではなく、炎症に作用することがよく分かります(なぜオメガ3が炎症に作用するのかも今後詳しくお伝えしますね(#^.^#))。
オメガ3あるいはオメガ6のいずれにせよプーファの摂取量が多いひとほど、炎症は激しく持続します。
8月3日東京と6日の大阪でバニラ先生との「アトピー総集編」の講義を行いますが、アトピーの発症・進行もプーファの蓄積量に依存しています(当日は最新の研究も交えて詳説しますので、楽しみにして頂ければ幸いです(#^.^#)。
まさに「病はリポリシスから」ですね!(^^)!
脂肪がお腹にのることよりも、その脂肪がどのような種類であるかの方が大切なのです。
興味深いことに、肥満から体重が減少するにつれて、飽和脂肪酸の血液濃度が上昇し、プーファの血液濃度が低下します(#^.^#)。
ダイエットにもローカーボ(糖質制限)ではなく、ロープーファですよ(^_-)-☆