もはや加工食品とはいえない“ウルトラ”加工食品が私たちの1日の25~50%のカロリーを占めるようになっています。
このウルトラ加工食品の摂取量を10%増やすと、それに比例してすべてのガン、特に乳がんのリスクが10%以上高まるという疫学的調査が発表されました(BMJ 2018; 360)。
もちろん疫学的調査ですから因果関係を示しているのではありませんが、重要なのはウルトラ加工食品には何が含まれているかを改めて知る機会になる論文でした。
加工食品とは塩を添加した野菜の缶詰、砂糖をまぶしたドライフルーツ、チーズのようなものをさします。
台所で可能な料理といえるでしょう。
それに対して“ウルトラ”がつく加工食品は、スナック菓子、パッケージに入っているようなパンやピザ、ミートボール、鶏や魚のナゲット、インスタントラーメンやスープなどを指します。
これらに添加されるものは塩や砂糖ですらありません。塩の代わりに硝酸、砂糖の代わりにブドウ糖果糖液糖か人工甘味料です。
そしてプーファ(植物油脂)や水素添加した油が添加されています。
これに味を調えるために加工デンプンや香料さらには着色料、増粘剤、化粧品の添加物まで入れています。
これらは高温調理されているので、アクリルアミド(フライドポテト)、ヘテロサイクリック・アミン(おこげの成分)、多環芳香族炭化水素(タバコの煙、エストロゲン)などの発ガン物質が含まれています。さらにパッケージのビスフェノールA(エストロゲン)が食品にしみこんでいます。
ウルトラ加工食品に白い色をつけるためにふりかけられる二酸化チタンは動物実験では発ガン性が認められています。
かつては、これらの発ガン物質はそれぞれについては大量に摂取しない限りはガンを引き起こさないことから過剰に反応する必要がないという主旨のサイエンスを装った本が出版されたりしていました。
それはサイエンスではありません。本当に知恵が足りないとしか言いようがありません。
それぞれについての毒性実験を複合的に組み合わせるとどうなるか、つまり毒性物質どうしの相互作用はどうなるのか、こういった複雑系に対する答えはありません(調べることができない)。
現在では食べ物以外にも汚染された大気、水、衣服などからたくさんの毒性、発ガン物質が日常的に体内に取り込まれています。
その量もウルトラ加工食品の氾濫とともに加速しているのです。
今回の疫学的調査を違う地域や人種で繰り返し行えば、基礎実験どおりの結果が出ると思います。
ガン、自己免疫疾患、神経難病、認知症、うつ病など分ける必要もなく、すべての現代病(生きる屍状態)はなぜ起こるのか。
金儲け資本主義の発展と深い関係があることは明らかですね(#^.^#)。
ウルトラ加工食品は、NSAが作った仮想通貨(金の価格操作と中国の富を奪うため実験的に使用されている)ならぬ実体(栄養)のない「仮想食品」といえるでしょう。