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『お腹まわりの脂肪をとる方法??』

今年も余すところあと2日になりました。

月日が経つのは年を重ねるほど早く感じられます。

「また歳をとる」という言い方もできますが、
自分ももう半世紀も生きてきたことの方に感謝しています。

 

さて、肥満をすぐに解消したいという忍耐力のない人のために、吉報が・・・・と言いたいところですが、

シンガポールの技術大学でこの度開発された「肥満解消パッチ」。

これはパッチに数百本の髪の毛より細い針がついています。

そしてパッチを皮膚に貼ると、細い針が皮下に入っていき、そこで分解されます。

この針は、分解されるとアドレナリン(正確にはβ3アドレナリン受容体作用物質)あるいは活性型甲状腺ホルモンになります。

肥満マウスの実験(高プーファ食を1ヶ月摂取させた。30%の脂肪増加)では、このパッチを皮下に貼ると、5日目にそのパッチの周囲の白色脂肪が褐色脂肪に変化したといいます(Small Methods, 2017; 1 (11): 1700269)。

褐色脂肪は赤ちゃんに多く、体温維持に重要な役割をもっています。成人はほとんどが白色脂肪。褐色脂肪になると脂肪を燃焼して熱(エネルギー)を放散させます。

このことで運動しなくても余剰のエネルギー(脂肪分)を費やすことができます。

つまり、パッチを貼ることで私たちのお腹周りにだぶついている白色脂肪がとれていくということです。

このパッチは痛みもないため、これからの美容医療で注目されるかも知れません。

問題は、アドレナリン、甲状腺ホルモンが脂肪に”何”をしているのかです。

脂肪に高濃度(局所)のアドレナリンや甲状腺ホルモンが作用すると、一気に「リポリシス」(脂肪分解)が起こります。

これはあの脂肪部分を冷やしてリポリシスを起こさせる美容マシーンと同じ原理です。

血液中に遊離脂肪酸が大量に放出されると、必ず炎症が起こります(来年の1月の基礎医学セミナーで詳述します)。

その結果、脂肪の分解とは引き換えに短期的にはアトピ―性皮膚炎、喘息などになりますが、長期的には炎症性大腸炎、関節リウマチ、あるいはガンとなって顕れます。

もしどうしてもすぐにお腹周りの脂肪を取りたいという場合は、このリスクと抱き合わせになっていることを承知でこのような方法をとって頂きたいと思います。

慢性病も(人生も!)同じですが、早い結果を求めるとロクなことはありませんよね(#^.^#)。

 

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