やっとプーファ本が来月の刊行に漕ぎ着けることができそうです。
昨年末には原稿が仕上がっていましたが、出版社を探すところから大幅に遅れました。
原稿の内容をしっかりとご理解してくださった今回の出版社には感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、そのプーファ本にも収録している内容が5月に米国の医学雑誌に報告されていました(PNAS, 2017 May 22; pii: 201617357)。
それは体臭で健康状態を判断できるというものです。
健康人22人を対象として、同じ人にエンドトキシン(内毒素!)および生理食塩水を、日にちを置いて別々に注射しています(クロスオーバー試験といいます)。
エンドトキシン(リーキーガット総集編で詳しくお伝えした炎症性物質)を注射したときは、発熱、倦怠感や痛みなどの症状が出現しています。
生理食塩水のみを注射したときには、もちろん何も起こりません。
した。
それぞれの被験者について、エンドトキシンの注射により症状のあるとき(と生理食塩水のみを注射したときの写真を撮影し、体臭を採取しています。
そして・・・・・
この写真と体臭を別の30人に写真を見せ、体臭を嗅がせながら、脳の働きを調べるfMRI検査を実施しました。
その結果、エンドトキシンで健康状態が悪化した人よりも、生理食塩水を注射して健康な人の方が、魅力的で交流したいと回答される可能性が有意に高いことが分かったというもの。
この研究の場合は、体臭を嗅ぐという嗅覚だけでなく、写真という視覚情報も入っているので純粋な体臭による健康状態の判断ではありません。
しかし、私たちは、意識しなくても複数の感覚器から情報を得て統合する能力があることを証明していると思います。
プーファ本では、加齢臭がなぜ起こるのかを詳しく書きましたが、嫌な臭いというのは、体にとって毒であることは間違いありません(私にとってはタバコ、健康状態の悪い人の体臭、揚げ物などの臭い=これはすべて共通項があります(#^.^#))。
人間は嗅覚が退化した生き物といわれていますが、意識下ではまだかなり活躍しているのではないでしょうか。
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